トム・デマルコの熊とワルツをを読んでいる。
9章「リスク管理のしくみ」ではプロジェクトを開始する前にリスク・リスト*1を作成し、それに対処する方法が書かれている。本文ではデンバー国際空港の自動手荷物処理システムの失敗を例えにしているのだが、読むうちに脳内で RPG 風の例えに変換されてしまった。しかし、なかなか分かりやすいように思えるしそう外れていないように感じたのでメモしておく。
リスクに対処する方法
熊とワルツをではリスクに対処する方法を4つ上げている。
- 避ける
- 抑制する
- 軽減する
- かわす
避ける
そのプロジェクトの中でリスクをともなう部分に手を付けないこと。リスクを避けると当然の結果として、リスクをともなう領域に入ることで得られる利益を見逃すことになる。
抑制する
リスクが実現した場合にかけなければならない時間と資金を準備しておくこと。個々のリスクを抑制してもあまり意味はなく、リスク全体をひとまとめに抑制するべき。
軽減する
リスクが実現する前に、後の抑制コストを軽減するための措置をとっておくこと。
かわす
上記のようなことは何もしなかったが、たまたまリスクの襲来をまぬがれる場合をいう。リスクをかわそうと計画する場合、天に祈るのが通例である。
ぼくがかんがえたさいきょうのたとえ
プロジェクトは、名作ドラゴンクエスト3*2のゲーム開始直後、アリアハンからナジミの塔にいって盗賊の鍵を入手することとする。道中には毒攻撃をしてくるバブルスライムや後列攻撃*3してくるフロッガーがいる。こいつらの出現確率は概して低いが、時として高い確率で出現することがある。
抑制する
毒を受けても大丈夫なように毒消し草を買ったり、フロッガーの後列攻撃をすぐ回復できるように薬草を多めに買っておく。しかし、毒を受けなかった場合は毒消し草の代金が無駄になるし、フロッガーが前列攻撃してきた場合はダメージが小さく済むため薬草の代金が無駄になる。
軽減する
フロッガーの後列攻撃に備えて後列の装備を充実させる。装備を充実させるためのお金がかかるが、後列攻撃を受けてもダメージが小さく済むので用意しておく薬草を減らせる。一度で攻略できず何度もアタックする場合は、抑制するよりも安くあがる。
結論
本文中の定義で十分だしそのほうが分かりやすかった。